洋菓子の街・神戸の軌跡:老舗が紡いできた100年のスイーツ文化

洋菓子の街・神戸の軌跡

「神戸といえばスイーツ」——そのイメージは多くの方が共有しているのではないでしょうか。
実は、神戸が「スイーツの街」と呼ばれるようになったのは、明治初期にまで遡る洋菓子文化の歴史が大きく関わっています。
西洋文化が一気に流れ込んだ開港期から老舗ブランドが躍進した昭和時代、さらには新世代のパティスリーやカフェが台頭する現在まで。
100年以上にわたって紡がれてきた神戸スイーツの軌跡を辿りつつ、“老舗×新興ブランド”が融合する今の活況ぶりを探っていきましょう。

1.神戸スイーツの始まり:開港による洋菓子文化の流入(明治〜戦前)

神戸

1-1.外国人居留地と洋菓子の誕生

1868年(明治元年)に神戸港が開港し、日本は本格的に海外との交流をスタート。
特に神戸は外国人居留地が設置されたことで、さまざまな西洋文化が暮らしの中に溶け込みました。その一つが洋菓子です。
当時の居留地には、欧米の商人や技術者が行き交い、その家族向けにパン屋菓子店が次々と登場しました。
これが神戸洋菓子文化の礎と言われています。
まだ全国的には“あんこや和菓子”が主流だった時代に、神戸の人々は異国の焼菓子やチョコレートを目にし、味わう機会を得たのです。

1-2.大正期:海外からのパティシエ来日

大正時代になると、第一次世界大戦の影響でロシアやドイツなどから洋菓子職人が来日し、神戸で店を開くケースが増加。
海外の職人たちは、チョコレートをはじめとする西欧の菓子作りを神戸に伝えました。
このころ、海外出身のパティシエたちが日本人の味覚に合うようアレンジを加え、徐々に“神戸流洋菓子”として定着していきます。
まだ珍しかったクリームやバターを使う菓子が、新しいおしゃれな食文化として市民の生活に溶け込んでいったのです。

2.全国区の老舗ブランド誕生:戦後〜昭和に花開いた神戸の洋菓子

~「洋菓子の街・神戸」の認知度が全国へ~

神戸の多数の洋菓子店が切磋琢磨しながら全国に進出。
地方の百貨店での催事や常設店舗を通じて、「神戸の洋菓子はおいしい」「神戸=洋菓子の本場」というイメージが定着していきました。
さらに港町の異国情緒あふれる風景や、ファッション先進地としての神戸のブランド力も相まって、「おしゃれな洋菓子=神戸発」という構図が昭和〜平成初期にかけて強く形成されたのです。

3.現在の神戸スイーツ最前線:個人パティスリーや新興ブランドの台頭

焼き菓子

3-1.個人店・パティスリーが続々オープン

戦後に確立された「神戸洋菓子」の評判は、平成以降も色あせることなく受け継がれ、むしろ近年は個人オーナーシェフのパティスリーが次々にオープン。
フランスやイタリアで修行を積んだ若手パティシエが独創的なケーキや焼き菓子を提供し、新たなブームを巻き起こしています。
北野や三宮、元町、岡本、東灘など、神戸市内の各エリアに個性派パティスリーが点在し、“スイーツ巡りマップ”が作られるほど。
カフェ文化も盛んで、観光客はもちろん地元の人たちも休日にケーキ食べ歩きを楽しむのが定番となっています。

3-2.新世代ブランドの活躍

老舗の安定した人気に加え、新興スイーツブランドも神戸に根付いているのが特徴。
チョコレート専門店やバターサンド専門店、カヌレ専門店などが増え、SNS映えを意識した商品展開や季節限定フレーバーを発表しています。
例えば、カヌレや生キャラメルを看板商品とするPenheur(プノール)も、2020年に神戸北野で誕生した比較的新しいブランド
しっとりもっちりを追求した一口サイズのカヌレに加え、生キャラメルを使ったバターサンドなど、「神戸流アレンジ」×「フランス菓子の伝統」をミックスさせた商品づくりで注目を集めています。

3-3.イベントやコラボでさらに盛り上がる神戸スイーツ

神戸市やスイーツ業界団体主催の「洋菓子フェスタ」や、各商店街が企画する「スイーツめぐりスタンプラリー」など、多彩なイベントが開催される点も神戸の特徴。
また、老舗と若手ブランドのコラボ商品、限定ショップのポップアップ開催など、“歴史と革新が融合”した取り組みが増えており、メディアやSNSで話題になっています。
こうした活動が重なり合い、神戸の洋菓子文化はますます豊かに発展中です。

4.伝統+革新=神戸らしさ:新興ブランド「プノール」も加わり更に盛り上がる

Penheur(プノール)流のバターサンド

4-1.100年の歴史が培った下地

改めて振り返ると、19世紀末の開港に始まり、大正〜昭和期の老舗誕生、そして平成〜令和の新興ブランド台頭という流れの中で、神戸は常に“洋菓子の最前線”を走り続けてきました。
ゴーフルやバウムクーヘン、チョコレートなどを通じて全国的な認知を獲得し、その「神戸=洋菓子」というイメージは今や動かしがたいブランド力になっています。

4-2.プノール:カヌレ&バターサンドで新境地を開拓

そんな老舗が築いた土台を活かし、新たな風を吹き込むブランドが「Penheur(プノール)」。2020年に神戸北野で創業し、フランス菓子のカヌレを日本人好みにアレンジしたり、生キャラメルを使ったバターサンドを展開したりと、独自の方向性で注目を集めています。

  • 一口サイズで多種多様なフレーバーで展開しているミニカヌレは、SNS映えする華やかさと手軽さが人気。
  • 生キャラメル×卵黄バタークリームのバターサンドは、老舗スタイルの伝統を踏まえつつも進化した味わいが特徴。

プノールのように「伝統 × 革新」を体現するブランドが増えることで、神戸のスイーツシーンはさらに活気づいていると言えるでしょう。

4-3.これからの神戸スイーツ

今後も国内外から才能あるパティシエが神戸に集い、新たな店舗や商品を生み出すことが予想されます。
老舗が培ったブランド力と、新興勢のクリエイティブな商品企画が合わさり、神戸の名を冠した“世界に誇る洋菓子街”への進化が期待されます。 観光客や地元の人々にとっては、古き良き歴史を味わいつつ、新しいスイーツにも出会える——それこそが「神戸らしさ」の魅力なのです。

プノールの商品はこちらから

まとめ

① 洋菓子文化の始まり

  • 1868年の神戸港開港をきっかけに、外国人居留地でヨーロッパやロシアの菓子文化が流入。
  • 大正期には海外出身パティシエが来日し、日本人の味覚に合う洋菓子が誕生。

② 老舗ブランドが全国区へ

  • 1900年頃から神戸の老舗ブランドが次々登場
  • ゴーフル、バウムクーヘン、バレンタインチョコなどを広め、「神戸=洋菓子の街」の地位を築く。

③ 平成〜令和の新興パティスリーの台頭

  • 個人オーナーシェフの店や、新感覚スイーツを扱うブランドが増え、スイーツ巡りが人気の観光スタイルに。
  • 老舗と若手のコラボイベントや限定商品企画が盛んで、ますます多彩なスイーツが集結。

④ 伝統+革新の現在:Penheurなど新ブランドも参入

  • カヌレやバターサンドを独自アレンジするプノールのように、神戸らしい洋菓子を新時代に再定義する試みが盛り上がる。
  • 「神戸スイーツ」は100年以上の歴史を背景に、これからも国内外の洋菓子ファンを魅了し続けるだろう。

神戸の街を歩けば、歴史を刻んできた老舗や、センスあふれる若手パティスリーが軒を連ね、味・見た目・ストーリーなど多角的に楽しませてくれます。
明治から令和に至るまで、異文化を取り入れつつ独自に進化してきた神戸洋菓子の魅力を、ぜひ現地で実感してみてはいかがでしょうか。

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